八七木家

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/95ページ
   教室に入ったつもりが、廊下に立ったままだった。クラスメート全員がこっちを見る。  最近こんなことばっかりだ。気が付いたら人とは違う行動を取ってる。 "八七木君可愛…っ///" "しっ! 本人それ気にしてるのよ" "分かってるけど…////" (分かってるなら言うなよ…) 「スミマセン……」 敬語を使うと 頭がおかしくなりそうで 『「俺」?  何て言葉遣いなの!  いい?政則(まさのり)君  自分のことは  「僕」って言いなさい  「俺」とか「お前」なんて言葉、絶対使っちゃいけないわ』 『いいか、  目上の者には敬語だぞ  伯父様達の前で  失礼のないようにな』 「ショート始めます」 いいじゃないか お前らは 自由で 「起立 礼」 決められてるんだ俺は  距離も 幅も  スピードも 1歩の大きさも だから 余計に走りたくなる 自分の意思で   もう少しだけ  前に…… 「以上で連絡は終わり―――― …と、言いたいところだが  もう1点」 「はー何―?」「早くしよー」 「…聞いて驚け皆の衆…  我が3-4に!  転入生がやってくるのだ!」
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!