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「ん、おいしいです。」
チキンライスもおいしいが、とろとろ卵がまたすごくおいしい。
「あ。」
「……?」
目を細め俺の顔を見ていた先輩が小さく声を上げた。何だと首を傾げていると、先輩の手が伸びてきて俺の顎を掴んだ。なんですか?そう言おうとした瞬間、唇の端を舐められた。
その瞬間、俺達の周りからキャーーー!!!!と悲鳴が上がった。
「ケチャップついてた。」
「…ありがとうございます。」
舐めなくても…。そんな事を思っていると、また悲鳴が食堂全体に響き渡った。
何かと辺りを見渡せば皆入り口の方を見ており、つられて入口の方に顔を向けると
見覚えのあるマリモが同じクラスの一匹狼と有名の都筑佑征と同じく、クラスが一緒のサッカー部の期待の新人早坂竜一と一緒に立っていた。
「うっわ、なんでいるんだよ…。」
「もしかして、転校生ってあの子?」
「そうです…。」
悲鳴とともにあちこちから、あのマリモに向かって罵声が飛び交わっている。
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