第1話

17/23
前へ
/23ページ
次へ
「ちょっとねー。」 へラッと笑う先輩の顔を見ると、会長は隣にいた俺を見下ろした。 「貴様は一年の特待生の奴だったな。」 「…そうです。」 「はっ、生徒会会計に気に入られて調子に乗ってんじゃねーよ、庶民が。」 (…俺がいつ、調子にのった。) この瞬間生徒会会長の印象が最悪になった。 その時聞いていたらしいマリモが会長に向かって怒鳴りはじめた。 「おい!庶民とか差別をしちゃダメなんだぞ!!」 「…お前名前はなんだ。」 「俺は立木琉生だ!琉生と呼んでもいいんだぞ!」 「琉生か…。俺は生徒会会長の林恭介だ。お前、気に入った。」 にやりと会長が笑う。会長はマリモに近づくき胸倉を掴むと、そのまま引き寄せマリモに唇を重ねていた。 「琉生!」 副会長がマリモの名前を呼んだみたいだが、周りの絶叫に簡単にかき消された。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

108人が本棚に入れています
本棚に追加