第1話

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「何すんだ、てめぇーーー!!!!」 マリモの叫び声とガッ!と人が殴られる音。次の瞬間には俺は椅子から落ち、誰かの下敷きになっていた。 「真人!?」 驚いたように先輩が立ち上がり、俺の名前を呼ぶ。 俺の上に乗っかていた人物がのそりと起き上った。早く退けよと思いながらその人の顔を見ると、さっきまでマリモにキスをしていた会長だった。 「お、お前!いきなり何すんだ!!」 「俺様を殴るなんて、ますます気に入った。」 (おい喋ってないで、まずは退けよ。) そこでようやく会長が立ち上がったのだが、俺の顔を見て嘲笑した。 「はっ、クッションになったのは庶民だったか。俺様のクッションになれて庶民にはさぞ光栄だろうな?」 「だから、差別をするっ…。」 「いいんですよ、琉生。」 マリモの声を副会長が遮る。副会長の顔を見ると、会長と同じ顔をしていた。
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