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先輩の声が聞こえたのと同時に、腰を引き寄せられパンッと軽い音が聞こえた。
目を開くと会長の拳を先輩が掌で止めていた。
「幸、どういうことだ。」
「今回は恭介が悪い。でも、真人も言い過ぎかな。」
「…すみません。」
「ほら、みんな昼休み終わるよ?」
食堂の壁に掛けてあるある時計に目を向けると、あと10分で昼休みが終わる。
「真人行こう。」
「あ、はい。」
「まて幸!」
「後でね。」
残っていたサラダを口に入れ、トレーをカウンターに返す。先輩に手を引かれるまま食堂を後にした。
廊下を突き進み、誰もいない教室に連れ込まれる。
「大丈夫だった?怪我してない?」
「大丈夫ですよ。」
「あのバ会長っ、あんな事言われたら誰でもキレるっつーの!」
はぁ、とため息をついた後先輩は指で俺の頬を撫でた。
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