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「眼鏡ごめん、そのまま置いてきちゃったね…。」
「大丈夫ですよ。そんなに目が悪いわけではないし、誰か拾ってくれてると思いますし。」
「そっか…。もう昼休み終わるね、午後はちゃんと授業でるんだよ?」
「……はい。」
「心底嫌そうだね。」
先輩は小さく笑うと、俺の頬に手を寄せ目尻にチュッと音をたてキスをした。
「がんばって。…今日部屋に行っても大丈夫?」
「はい…。待ってますね。」
「時間は何時でも大丈夫?」
「9時まで用事があるので、それ以降でお願いします。」
「ん、わかった。」
「…そういえば先輩、俺の名前呼んでましたよね。知ってたんですか?」
「うん。」
その時予鈴が鳴り響いた。
「…鳴っちゃったね。じゃあ、また夜に。」
「…はい。」
俺の頭を軽く撫でた後先輩は教室を出ていった。先輩を見送り俺も教室に戻ればマリモが相変わらず騒がしく、早坂と都筑の睨みがすごい。そいつらを気にするのもめんどくさいく授業が始まるのと同時に机に突っ伏した。
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