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(お前のせいで落ちたんだよ、バカが…。つーかこいつ、今なんて言った?友達?いつから俺はお前の友達になった…。)
差し出された手を無視して椅子を直し、席に着く。
「おいっ!さっきから無視すんなって!!」
「黙れ。」
「友達にそんな事言っちゃダメなんだぞ!そんなことも知らないのか!?」
「うざい。うるさい。きもい。黙ってくんねぇ?マリモ君。」
「なっ!!?お、俺はマリモじゃねぇ!!琉生って名前があるんだ!!」
マリモの怒鳴り声を無視し、教室から出ていく。後ろからマリモの「待て!」「どこ行くんだ!!」とか叫び声が聞こえるけど、振りかえずに廊下を歩いていく。
「はぁー……。」大きなため息が静かな廊下に虚しく響く。
朝からマリモのせいで、気分最悪。
「これから毎日、あいつに会わなきゃいけないのかよ…。」
ため息しか出ない…。
ポケットからスマフォを取り出し、時間を確認するとあと少しで1時限目が始まる。
「あぁ、めんどくさい。」
あのマリモが教室に居る事を考えるだけで、憂鬱だ。
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