告発①

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百合子の母親も洋一の母親も そんな娘、百合子の意思を尊重して エリカにすぐにでも知らせて帰国すように伝えたい気持ちをグッと堪えていたのだ。 おそらく 夫である洋一も母親たちと同じ思いなんだろう。 テレビや経済紙に映る洋一からは 妻に起きた悲劇の欠片も見えない。 ―――なんて強靭なんだ…。 それは友人である早瀬も気付かなかった程に。 その強い姿の洋一の百合子に対する ゙深い愛"を 早瀬は見た気がして頭をガツンと殴られたような衝撃を受けた。 ―――自分には けして真似できない
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