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家に帰ると誰もいなかった。小学校の始業式は昨日だったからまだ妹と弟は帰ってきていない。昼ごはんにカップラーメンを食べていると小2の妹のあこやが帰ってきた。
あこや「今日はママがいないから遊び放題!とりあえず昼ごはんにおやつ食べよう。」
まずい…台所で鉢合わせだ。ラーメンぐらいあげたっていいけど…と考えている間に来てしまった。
あこや「わーい、おねえちゃんが制服だー。スキありっ。」とスカートのなかにもぐりこんできた。
あこや「うーん。小町先生の足のほうがいい。」先生にもやったのか。恐るべし、妹よ。
輪花「ラーメンあげるから食べたら宿題しなさい。」
あこや「はーい、チッ、誰もいないと思ったのに。」
ぶつくさ言いながら漢字ドリルと計算ドリルをやり始めた。
やっとひとり片付いたら今度は小5の小里が帰ってきた。
小里「あっ、姉ちゃん帰ってたんだ。友達にこんな漫画借りてさ、姉ちゃんも読まない?」
差し出したのはどぎつすぎる表紙の一冊。
輪花「ちょっと小里、こんなものを読む年じゃないでしょう。」
小里「大丈夫だよ。みんな読んでるよ。すぐ辞められるよ。怖いのか?」
輪花「大人になってからにしなさい。こんな本誰から借りるの?」
小里「転入生の悠太君だよ。近所のサークルの会長してるんだ。すごくね?」
輪花「とりあえず漫画は没収。母さんに聞いてみなさい。ダメっていうはずよ。」
はー、反抗期のマセガキは嫌だ。
輪花「宿題やっとくのよ。」小里「もう終わったし。」うそつき。もう知らない。
長女はつらいよ。まったくママ早くかえってきて~。
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