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しかし一人で戦うというのは、決して裏方には回れないという事。
そんな大きな、途方もなく大きな壁に日光はぶち当たった。考えもしなかった。まさか一人きりで戦うなんて。
そもそもこんな自分が世界を救うだなんて。
ソーラーは悔しそうに顔を歪めた。自分が情けなさ過ぎて泣きそうになる。
そんなソーラーを見てカーネリアンは言った。
「君は、一人じゃない。私もいるアン。だから、大丈夫アン」
とても、とても、優しく。
その言葉はソーラーの心の闇に一筋の光をもたらした。
そしてソーラーは決断をした。
元に戻ってから日光はずっと考えていた。家のベッドに寝転びながら天井を見る。
「もし、明日世界がなくなったらごめん。でも、そうはさせないから」
独り言を呟く様に日光は起き上がった。そしてカーネリアンをそっと抱き寄せ微笑んだ。
「ぜ~ったいに勝つ、決まり!」
そして静かに眠りにつく。
次の日、言った通りシェードは現れた。そしてその場へ向かう日光とカーネリアン。
「あーら。現れたのねボウヤ」
「超会いたかったし~?だってお姉さん超綺麗じゃね?」
「そ、そう?じゃなくて!今回は私一人じゃないわよ?おネンネの時間よ、グレンダーちゃん!!」
そう呼ばれて現れたのは自動販売機の化け物だった。
「街ノ休憩所ニスルンジャネー!!」
「うわ、何あれ」
「あ、あれはグレンダー!!世界の光を奪い去るものアン!きっとあの人の心の光を利用されたんだアン」
カーネリアンは街の片隅に倒れているサラリーマン風の男性を指差した。
「お…俺の…癒し…」
そんなうわごとを言っている男性を見て日光は胸の前で手を合わせ一礼した。
「ごしゅ~しょ~サマ。と~に~か~く~アレ悪ね」
日光はグレンダーを睨みつけた。
シェードの指が街の方を差す。
「さぁ、街の光をゼンブ壊しなさい!」
「グレンダー!」
「ちょい待ち~!!」
勢い良く行こうとしたグレンダーの前に立ちはだかる日光。
「オレの事忘れてね?」
「そういえば今日は面白いモノ見せてくれるのかしら?」
ニッと笑いながらチェンジカードを取り出し、構える。
「お姉さん絶対気に入ると思う。決まり」
そしてリリカルギフトにスライドさせる。
「リリマジ!ステップアップ!!」
日光はまばゆい光を放ちソーラーに変身した。
「キラキラ太陽!輝くオレ!
ソーラー・ライト!参上です☆」
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