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会議室の大きなスクリーンに青髪のボヤけた人物写真と黒髪の緑の服を着た少年と金髪の少女の写真が3枚並ぶ。
「ライトと名の付く者。それは我々の敵です。必ず我々の前に立ちはだかる事は予想されていました」
ピッという音と共に写真が変わり、試作品グレンダーが映し出される。
「これは先ほど自動販売機と融合した試作品のグレンダーです。試作品とは言え、持てる力は強大です。しかし」
ソーラー・ライトが映し出される。
「何この眩しいの」
一人の少女が不満げに呟く。
「この少年の名はソーラー・ライト。グレンダーはこのライトの名を持つ少年の力で剥離、更には浄化されてしまいます」
ざわつく会議室。
「これは前回から報告に上がっていたライトの名を持つ者とは別の力の様で、危険度は格段に上がっています」
顔を見合わせる幹部達。
社長風の男性は渋い顔をしている。
「対処するにはグレンダーの強化が必要ですが、時間を要します」
ガタッと一人の少女が立ち上がる。
「それまで負けっ放しでいろって事!?」
それは一番最初にシェードに話し掛けた幼めの少女だった。
「あたしは絶対に認めないわ!オバサンの使い方が悪いのよ!」
シェードを指差しながら言う。
「なんですって、このガキ!」
ベーっと舌を出し社長風の男性の方を向く。
「ブラックシャドウ様!このクラウドちゃんが絶対に負けない事を証明してみせるわ!」
そう言い残し、勢い良く会議室を飛び出した。
「では…会議は終了です。お疲れ様でした」
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