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彼はリリカルギフトは腕に付けて説明を受けたものの、
「ふぅん」
の一言だけで興味を無くしたようだった。後に取れないと気付いた時は一瞬焦ったが、それすらも今はどうでもよくなったようだ。
学校の校風も個性を尊重しているので、派手なアクセサリーでなければ許される。更にリリカルギフトは長袖を着ていれば目立つ事はない。
「邪魔をするかどうかじゃなくて、あんたの決意の問題だろう」
眉間にシワを寄せながらアメジストは言う。
最近ニュースに取り上げられる程、妙な事件が多発している事は知ってた。しかし誰が片付けているのかはわからないが、すぐに治まっていた。それを言い訳に変身しないのではとアメジストは考えていた。
「だから何度も言う様に争い事は嫌いなんだって言ってるだろ」
癒月の面倒臭そうにアメジストを見ていた目に、少し怒りが燈る。怒っているのはわかっているため、アメジストはそれ以上何も言わなかった。
「本当にあんたがリリマジに選ばれたなんて…。あたしは今でも信じらんないよ」
ボソッといったアメジストの言葉は癒月の耳に入り、怒りのスイッチをカチンと入れた。
「は?何勝手に祭り上げといてその言い草。信じられないのはこっちだよ」
そう言って座り直す癒月の顔は怒ってる。
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