魔法少年 ソーラー・ライト

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明かりが灯り始める夕暮れの町を、全速力で駆け抜ける日光とカーネリアン。 日光は運動神経が良い。そのため戦いの場になっても難無く動けた。訳の分からない所に放り込まれたら、立ち止まってしまう人が多い中、彼の性格が幸いしてか直ぐに判断出来た。 しかし、それは慣れてからのお話。 誰でも一番最初が問題だが、カーネリアンの予想を上回る問題が発覚したのだった。 日光はカーネリアンに教えられ変身した直後、ソーラーの状態で倒れた。 日光はスポットライトに当たるのが大の苦手なのだ。 学校の人気を集める彼が絶対に立たない場所が一つだけあった。それは体育館にある舞台だ。 彼は昔、舞台に立って役を演じていた。その時、真上の証明が急に降ってきたのだ。幸い直撃はまぬがれ重傷には至らなかったが、それ以来日光は舞台に立ちたがらなかった。それは今も続き、頼まれそうになるとやんわりと避けてきた。 「目立つのはいいけどぉ~、照明が駄目なんだよな~。当たる位なら最初から裏方やる~みたいな~」 そう言って日光は舞台には立たず、いつも裏方をしていた。 そんな彼は変身する時の光がスポットライトに思えて怖くなって気絶してしまったのだ。 あわやピンチ! しかし倒れた事に大笑いしたダークホース幹部のシェードが、 「スッゴい面白いもの見れたから今日はそれに免じて一旦引いてあげる。また次も面白いもの見せてくれたら、考えてあげるわ」 と、言い残し去って行った。
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