ブレイクファスト

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ウインクされた苑海は、 口をパクパクして顔を伏せた。 きっと、ほっぺが赤いに違いない。 「お隣さんは、42番?  僕、21番だよー。  きっと組むことあるからよろしくね」 「あ、うん。……よろしく」 恥ずかしそうだけれど。 挨拶はちゃんとしなきゃって思っているのが、きっと苑海のいいところ。 すでに、2人もお友だちがいるなんて。 やっぱり、幸先いいなぁ。 ふふっと微笑んで、教室を見渡した。 みんなキョロキョロしながら、 隣や前後の子たちと少しずつ話し始めていて。 誰もがワクワク、ドキドキしていた。 もちろん、鞠弥も。 これからの中学生活に、 たくさんの期待と希望を抱いていた。
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