***

49/70
前へ
/70ページ
次へ
「はっ……、はぁ……、う……っ」 涙が次から次へと零れてきて、呼吸が苦しい。 「っ……ふ……ぇ……」 フラれる前に、失恋するなんて。 近づかなきゃ良かった。 苦手に思ったままでいれば良かったんだ。 あの距離感を変えなければ、こんな思いをしなかったのに。 だけど、森山くんを苦手に思って遠巻きに見ているだけの自分を想像するだけで、今よりもっと苦しい。 私はただ、好きでいたいだけ。 好きだから、……好きになって欲しかっただけ。
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3266人が本棚に入れています
本棚に追加