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教室中の皆は、ニヤニヤと好奇の視線を向けながら、出ていく。
それが気になって、恥ずかしくて、目を伏せる。
一番気になるのは、今もまだ掴まれたままの腕。
「お前、教室で何するつもり?」
男子三人が、森山くんの机に近付き、私たちを交互に見て面白そうに笑っている。
「いいから、帰れって」
そんな男子とは、物凄い温度差で森山くんが声を出す。
「雛先生にチクろっかなー。智宏が教室でエロいこと始めるってー」
「はっは! 雛ちゃんじゃ、顔真っ赤になって終わりなんじゃね?」
その会話から、担任の先生に何か言われる? と、ビクッと肩が跳ねる。
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