***

64/70
3262人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
「だから、なんでさっきから庄野が出てくんの? あいつ、和幸と付き合ってんだけど」 …………。 …………え? 「みや……もと、くん?」 「そう」 森山くんが、苦笑いでため息をつく。 「昨日の放課後から、あいつら付き合い始めたんだよ。庄野が、「和幸にあたしのいいところをいっぱい吹き込んでおけ」とかウザくてさー。あいつのいいところなんか犬飼ってるところくらいなんだけど。やっとくっついてくれたんだよな」 昨日の情景を思い出す。 教室に、森山くんと宮本くんがふたりで…… 『和幸、庄野ってどう思う?』 そして、私に嬉しそうにスマホを見せる、庄野さん。 そこには、愛犬……と、宮本くん。 「あ……、っあー!」 勘違い! は、早とちり!? 「俺が、庄野のこと好きなわけないじゃん」
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!