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「だから、なんでさっきから庄野が出てくんの? あいつ、和幸と付き合ってんだけど」
…………。
…………え?
「みや……もと、くん?」
「そう」
森山くんが、苦笑いでため息をつく。
「昨日の放課後から、あいつら付き合い始めたんだよ。庄野が、「和幸にあたしのいいところをいっぱい吹き込んでおけ」とかウザくてさー。あいつのいいところなんか犬飼ってるところくらいなんだけど。やっとくっついてくれたんだよな」
昨日の情景を思い出す。
教室に、森山くんと宮本くんがふたりで……
『和幸、庄野ってどう思う?』
そして、私に嬉しそうにスマホを見せる、庄野さん。
そこには、愛犬……と、宮本くん。
「あ……、っあー!」
勘違い!
は、早とちり!?
「俺が、庄野のこと好きなわけないじゃん」
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