プロローグ

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 命が弱まってゆくのを幾度も入院生活の中で見ていた、知らない人でも見てるのは辛いんだ。何よりも同じ病室にいて会話を交わして仲良くなった人なら尚更だった  僕は重ねていたかも知れない…あの時、発作でベッドから頭から落ちて命が弱ってゆくのを喧騒の中で見てるだけしか出来なかった少し前のことに重ねていたかも知れない  その時に見て聞いていたように僕はするしか他は何も出来ない  そう僕に出来ることをするだけ  だから意識がなくても声をかけていた
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