To Love Mail

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「…頼りないのかな、って。」 「そんな、…」 「うん、本当のことは分かったから。」 降旗は赤司を安心させるようににこ、と笑った。 「でも、一瞬赤司に会うことを躊躇ったんだ。」 「…………」 何も言えなかった。 言える訳がなかった。 いつのまにか降旗の髪を撫でていた赤司の手は止まり、そして震えていた。 それを感じとり、降旗は赤司の手をそっと包むように握りしめた。 「オレは、赤司からもらっているばかりで何も返せてない。このままでいいのかなって…」 降旗は赤司の手を握りしめたまま言葉を続けた。 赤司は黙ったまま、降旗の言葉に耳を傾ける。 しかし、赤司はここから先に出てくる言葉を聞くことを恐れていた。 あっけなく終わりがくるかもしれない。 僕は、耐えられるだろうか。 嫌だと思っていても声が出ない。 代わりにぎゅ、と目を閉じて小さな抵抗をした。 ……………………やめてくれ、言わないでくれ。 そんな願いも儚く散り、オレ、と言葉を続ける降旗。 そして、 「それでも、赤司に会いたかった。」 「────────っ、」 それは、予想と反していた言葉。 それは、何処かで期待していた言葉。 「オレは、赤司が好きだよ。」 ああ、 君は、 僕に本当に欲しいものを与えてくれる。 いつだってそうなんだ。 僕にもう一度心を与えてくれたのは君だった。 光輝、僕はね… 赤司はぐっと降旗を引き寄せ、抱き締めた。 わわっ、と少し驚いたような嬉しそうな声を上げ降旗もまた、赤司の背中に手を回した。 「光輝、君は与えてもらってばかりだと言ったね。でも、それは違うんだ。」 今度は頬に手を添え、降旗の顔を上げさせた。 「……ち、がう?」 「そう、僕が光輝からたくさん貰っているんだ。君は僕に初めてをくれる。」 喜びを 痛みを 愛しさを 苦しさを 「僕も好きだ、光輝。」
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