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「うわあああぁぁぁぁ!!!」
「…どうしたんだい、光輝。」
あれから互いの想いを伝えるように共に一夜を過ごした。
ぱち、と目を開けたときに見えたのはシーツに
くるまりわなわなと震えている降旗だった。
そして赤司は降旗の声で目覚めることがどんなに幸せなことか一瞬考え、何故叫んだのかをゆっくりと尋ねた。
「だって…これっ!!」
そう顔を赤くしながら突き出したのは赤司の携帯電話。
降旗が自分の携帯を見るなんて少し驚いたが、よく見たらそれはメール画面だった。
しかもそのメールは、
「ああ、見てしまったんだね。」
あの時間違えて黒子に送ってしまったメールだった。
赤司が読むかと尋ねた時はいい、と首を降ったがやはり気になってしまったのか。
「だって、やっぱ気になるじゃんか…。」
ほらね。
くす、と赤司は笑った。
そんな赤司をみて少しむ、とした降旗。
「ケータイ見たのは悪かったけど…普通熱あるときこんなメール打てるかよ!」
余程笑ってしまったことを根に持ったのか、
それともメールの内容に怒っているのか。
まあどちらもだろうなと思いつつ、怒っている降旗もかわいいと思っていた。
さすがにそんなこと言ってしまえば今度は口を聞いてくれなくなってしまうと考え、心のうちに秘めた。
「…僕は光輝への想いを綴っただけだよ。」
──────── To:黒子テツヤ
すまない、光輝。
体調を崩してしまった。
君に電話したいけれど暫く動けないんだ。
すぐに良くなるから心配しないでおくれ。
それでも君は心配するだろうけど、大丈夫だよ。
体調が良くなったらすぐに会いに行く。
それまで待ってて。
早く声が聴きたい。
君に会いたい、触れたい。
好きだよ、光輝。
好きだ、なんて言葉じゃ足りない。
愛してる。
──────── From 赤司征十郎
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