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「…はぁ。」
ふと、ため息をついたのは部活帰りの降旗だった。
「まだ、来ない。」
折り畳み式の携帯電話を開いたり閉じたりと、パカパカと音を立てながら道を歩いていた。
こうも気にするのは、ここ三日間ぐらい赤司から連絡が来ていないからだ。
いつもならすぐに返事が来るのだが、三日も音沙汰無しだと心配にもなる。
かと言って電話をかけるのも勇気がいるし、それに、
(迷惑だよな…)
嫌われたのではないか、と悪いことばかり考えてしまっていた。
~♪
「…!」
メールの着信音が鳴り、急いで開くと、そこには『黒子』と表示されていた。
がっくりと項垂れながらも降旗はメールの内容を読み進めていった。
「…え?」
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