じ ゃ が い も

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茶色のじゃがいもと、色で着飾った私。 そして合わせ過ぎて何色かも分からなくなった世界。 どちらを取るかと言われたら、迷わずにじゃがいもだと言いたい。だが。 実際、世界を取るかじゃがいもを取るかと言う話でもある訳で、そうなってしまってはすぐに――いや、じゃがいもとは言えないだろう。 「また考え事? 仕事以外に気になることがそんなにあるのかしら?」 「ああ……お前のことだ」 その言葉に、メイは頬(であろう場所)を赤らめる。一体何を考えているのだろうか。 「な、ま、まだ早いわ! そんな、ねぇ? それに貴方は私よりも良い人と出会えるわよ!」 「……? 私はお前のことを聞きたかっただけだが、どんな誤解をしているんだ」 その言葉でメイの頬の赤はみるみる消え、少し疲れぎみな声で「ああ……」と漏らした後少し震えた。 「……何が、聞きたいのかしら? 私はそんなに暇じゃないの、手短にね」 何故か見るからに機嫌が悪くなってしまったメイに、私は兼ねてから疑問に思っていたことを聞くことにした。
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