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「……代わりに出た人。 “失礼します”って言って切ったけど、本当に失礼な人だった」 「……はい。先輩の表情から非常によく伝わってきます」 「……うん」 しっくりいかない気持ちと腹立たしい気持ちで、胸の中がモヤモヤする。 「で、吉川さんからまた折り返し電話が来ることになったんですか?」 顎に手を置き、うー……と唸っていた私は、葵ちゃんのその言葉にハッとする。 「っあ、うん。 伝言してくれるみたいだから、多分、……後から、かかっ……て……」 みるみる内に自分の頬が赤くなっていくのを自覚する。 そうだ、伝えておくって言われたから、吉川さんから電話がくるんだ。 イコール改めて2週間振りに吉川さんの声を聞き、話をするってことだ。
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