5502人が本棚に入れています
本棚に追加
「……代わりに出た人。
“失礼します”って言って切ったけど、本当に失礼な人だった」
「……はい。先輩の表情から非常によく伝わってきます」
「……うん」
しっくりいかない気持ちと腹立たしい気持ちで、胸の中がモヤモヤする。
「で、吉川さんからまた折り返し電話が来ることになったんですか?」
顎に手を置き、うー……と唸っていた私は、葵ちゃんのその言葉にハッとする。
「っあ、うん。
伝言してくれるみたいだから、多分、……後から、かかっ……て……」
みるみる内に自分の頬が赤くなっていくのを自覚する。
そうだ、伝えておくって言われたから、吉川さんから電話がくるんだ。
イコール改めて2週間振りに吉川さんの声を聞き、話をするってことだ。
最初のコメントを投稿しよう!