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車で送ってもらいながら、私はさっきのキスのことを反芻していた。
なんかうやむやになってしまった気がするけど、あれ?夢じゃないよね?
そんでもって、吉川さん、私の気持ちに気付いているみたいだけど、これって、本当の交際が始まるの?
もう始まっちゃってるの?
ぐるぐる考えながら無言で下を向いていると、
「酔いますよ」
と、運転席から吉川さんの声。
ちょっとだけ目が合って、すぐに進行方向へ目を戻した吉川さんの横顔に、私はホーッと見入る。
ダメだぁ……、私。
好きになるとこんな風になっちゃうんだ。
あ、そういえば……。
「吉川さん、さっき撮った写真、見たいです」
ちょうど信号で車が停止したので、吉川さんに思い切って言ってみる。
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