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「あ」 ふと、テレビの横の棚を見ると、白い紙袋が置かれていることに気付く。 あれは、誰でも一度は目にしたことがある紙袋……。 気になって立ち上がり、棚の上に置いてあるそれを確かめに行く。 「これって……」 「人の家の物、勝手に物色しないでいただけますか?」 「わっ!!」 驚いてぶんっとすごい勢いで振り返る。 部屋の入口から、ちょうど吉川さんが戻ってきたところだった。 「あ……、すみませ……」 さっきのことを思い出し、反射的に紅潮する頬。 ついでに手に取っていた白い紙袋を落としてしまった。
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