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顔を洗い終え、鏡に顔を最大限に近付け、小鼻の黒ずみをチェックしていると、
「ねーちゃーん」
と、リビングから春人の声。
ヘアバンドを取り、何よ何回も、とブツクサ言いながらリビングの方へ向かう。
「ケータイ。さっきから鳴ってんだけど」
「へ?」
「あ、切れた」
部屋に入ると、テーブルに座って夜食を食べている春人が、私のケータイを持ってぷらぷら揺らしている。
テーブルの上に、マナーモードのままで置いていたから、気付かなかった。
着信?こんな時間に?
もう11時過ぎてるんだけど……。
春人から受け取り、私はケータイの画面を開き、着信記録を見る。
……が。
「ひっ!!」
思わず腕を突っ張り、ケータイから出来るだけ顔を離す。
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