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「……」
城田さんが1人で喋っている。
女同士のティータイムにはよくある光景だけれど。
「それに、私達、相性がとてもいいし」
「……」
何の相性かは聞きたくもなかった。
話を聞いていると、城田さんへの恐怖と同時に気後れを感じ、惨めになっていく自分を感じる。
「叔父様の後押しもあって、来月身内を含めた食事会の手筈を整えて頂いてたの。
まぁ、顔見知りだけれどお見合いみたいなものね。
吉川さんも了承してたわ」
「お見合い……」
私は力無く繰り返す。
次々と出てくるワードの破壊力に、多少覚悟をして貼っていた心のシールドは、すでに木っ端微塵になっていた。
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