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あと数歩。 3歩、2歩、……1歩。 綺麗にターンレフトしたところで、はかったかのようにボロボロボロッと涙が溢れた。 「……っう」 急な感情の噴出に息が詰まりそうになり、思わずしゃがみこんで顔を隠す。 大通りから小道に入ったとはいえ、数少ない通行人が、好奇の目で見ながらも素通りしていく。 「うぅー……」 必死にこらえながらも、か細く漏れる声。 覚悟していたじゃないか。 話の過程は予想外でも、結果は想定内。 「……っ」 泣くな、私。 ただのお試し期間だったんだ。 『やっぱり無理でした』って言えば、トライアル終了。 もうすぐ月末だから、言われてからほぼ1ヶ月。 ちょうどいい。
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