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「……」 目頭が熱くなった。 頑張りを認めてくれたこともだけれど、こんなペーペーのいち女子社員のことを気にかけてくれていたんだ、ということにも感激して。 ……嬉しい。 素直に、嬉しいと思う。 そして、この感覚……。他でもあったような……。 「まぁ、キミの頑張りは全て吉川君伝いで聞いているんだけれどね」 「え?」 抜けた顔になった私に柔らかい笑顔を返し、もう一口お酒を口に運ぶ社長。 「……そうだ。 キミにはちゃんと謝らなければ、と思っていた」 ……ん?謝る? 「姪が……、城田歩美が迷惑をかけたみたいで」 「……」 そうでした。 社長は、城田さんの……叔父でした。
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