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「……」 薄暗い部屋。 シーリングライトの仄かな暖色の明かりが、私を見下ろしている。 目が覚めたのは約2分前。 私は今、ツキツキと微かに痛む頭で、一生懸命この状況を把握しようと努めている最中だ。 まず、私が今横たわっているのは、紛れもなくベッド。 顔を左右に傾けて見回すと、8、9畳ほどの部屋のようで、大きな本棚や机も目に入る。 その机の上には私のバッグ、そして椅子にはジャケットがシワにならないようにかけられていた。 「……」 うん。 自分の部屋でないことは間違いない。 ものすごくぼんやりした頭が、おそらく慌てるべきこの状況さえもまだ夢の中みたいにぼかす。 私は、そういえば何かいい夢見てたような……、なんて呑気なことを考えながら、ぽーっとしたままベッドから出て、自分のバッグに手を伸ばした。
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