4024人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
……が。
……見過ぎ、だ。
俯きながら一口啜ったものの、道野結月があまりにも“信じられない”という顔でこちらを見ているのが分かり、落ち着いて飲むことができない。
この女は固定概念の塊なのか?
そして、何故そんなに面白い顔をするのだろうか。
「ごちそうさまでした。
では、これで」
「はっ、はいっ!!」
俺の声にまたもやビクッとして姿勢を正し、怯えた顔を向ける道野結月。
席を立った俺を見て、ガタガタッと大きな音を立てながら立ち上がる。
「……っう」
「大丈夫ですか?」
長机の裏で足をぶつけたらしい。
「大丈夫ですっ。すみませんっ」
何に対して謝っているのだろうか。
最初のコメントを投稿しよう!