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「共犯者、適役が見つかったってことでしょ?」 振り返らずとも、高迫が面白半分にからかいながら言っているのが分かる。 俺は再び、 「お先に」 と言って、今度こそ外へ出た。 断る口実……。 道野結月に交際を申し込んだ後、確かに考えたことだ。 今まで社長の頼みを断りきれなかったのは、自分に交際相手がいないから、という理由が大きいし、社長や城田歩美本人もそれを知っているからこそ諦めてくれないのも事実。 だから、正直言って、彼女とのことが上手く転がれば、自分にとってはものすごく都合がよく、一石二鳥だと思った。 それで、今日の昼、卑怯なやり方で彼女を繋ぎ止めたのかもしれない。
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