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「……で、っできないんだから、仕方ないじゃないですかっ」
あぁ。やっぱり泣いた。
予想通りだ。
「ちゃんとしよう、ちゃんとしたいって気持ちはあるんです。
……っ。
でも、求められているレベルに自分の能力が全然追いつかなくて……っ、だからっ……」
あまりにも想像通り過ぎる涙の理由に、妙に感心している自分がいる。
彼女は先程から泣き通しだ。
おそらく上司に注意を受けた後で、この研修前にも泣いているところを見たし、今も散々泣いている彼女の顔は、お世辞にもきれいだとは言い難い。
今月の道野結月の仕事は、今まで以上にひどく、ミスが目立った。
進歩どころか後退している。
自分を正当化させた言い訳を述べたがっているように見えたのでそれを一蹴し、この数ヶ月の成長の無さを正直に告げると、この様だ。
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