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そう思って、こんな悪趣味なことはやめようと顔を離しかけると、次の瞬間、両目に同時に砂でも入ったかのようにきつく目を瞑る道野結月。
……。
これは……。
「ハハ」
本当に予測不能だ、彼女は。
「眉間のシワ、すごいですね」
あまりの可愛さに思わず笑ってしまいながら、彼女の眉間を親指で押す。
こちらの威嚇に応戦してきた、というのとは違い、思わず拍子抜けせずにはいられない破壊力。
……が。
当たり前ながら、彼女にとっては、面白くなかったらしい。
「やっぱりからかってたんですね、私を」
「交際を申し込んできたり、お試し期間とか言ってきたり、今日も急に無理やり誘ったりして。
私が慌てているのを見て、面白がっていたんだ」
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