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彼女の今日一日の本音が、ようやく吐き出される。 激昂し、感情をあらわにする彼女を見て、それすら清々しく感じた。 でも、今、何を言っても、逆効果だ。 何故なら彼女の言い分は完全には否定できないものだし、今ここで愛を告げられるほどの気持ちは、正直まだ無い。 いまだ興味の延長である俺は、ずるいことを承知で、彼女の本音には向き合わず、 「今週の土曜日の夜7時、ここへ迎えに来ますので」 「勝手に待っていますので、用事があったり嫌だったりしたら来なくて結構です」 と、一方的な約束を取り付ける。 身勝手なのは十分承知。 断りづらい言い回しをしたのも、あえてのこと。 自分らしくない。 こんなことは。 冷静に、冷静じゃない自分を自己分析。 この日を境に、俺は自分を持て余し始めることになる。      
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