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「わ、わわわわ私はっ、あのっ」
「はい」
即座に返事をすると、彼女は口をパクパクさせながら、目を泳がす。
おそらく頭の中で、様々な自問自答が繰り広げられている。
この場でどういう言動を返せば最適なのかを、必死で模索する顔。
「ハハッ」
その顔に、思わず笑ってしまった。
「え……」
「いえ、失礼。
道野さんの表情を見ると、考えていることが手に取るように分かるので」
本当に可愛い。
可愛くて仕方ない。
らしくないと知りつつも、失礼も十分承知ながら、笑いを堪えることができない。
彼女の目が次第に怒りの色を滲ませ始めているのさえ、気付きながらも。
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