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「っあ」 途端に顔に熱を集結させる道野結月。 そして次の瞬間には脱力して倒れそうになったため、思わず掴んだ手首を引っ張って、ゆっくりとソファに体を預けさせた。 「……」 正直、さっきの勢いでまた怒ってくるかと思ったが、あまりにも初々しい反応と、そのまま無言で俯き動かなくなった彼女に、小さな罪悪感が生じた。 何故か彼女に関してだけ、強引な自分が顔を出す。 タチが悪い。 「もう遅いので、送って行きます。 ちょっと待っていてください」 彼女の手を解放し、そう言って部屋から離れる。 寝室兼仕事部屋へ行き、パソコンデスクに置いていた鞄から財布を取って、頭を押さえてしばし静止した。
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