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バスルームの壁に手を付き、最後にシャワーを頭から被る。 キュッとシャワーを止め、俺は頭を振って水けを飛ばしてからタオルに手を伸ばした。 「はー……」 体と髪を拭きながら、ため息まじりに先程の反芻をする。 あのままだったら、本当にまずかった。 静かな寝室に響いた、道野結月のバッグの中のケータイの振動音が聞こえなかったら、我に返ることはなかっただろう。 上の二つが外されて肌蹴たブラウスの乱れを直し、肩までずり落ちた彼女のジャケットを脱がせて椅子にかけ、頭を冷やそうとバスルームへ向かったのが20分前。 着替えを終え、タオルで髪を拭きながらリビングに入る。
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