番外編②

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『今度の木曜日の夜は、あいていませんか?』 続くメールの内容に、ふっと笑みがこぼれ、今からでも会いに行きたい気分にさせられるが、 『元気です。申し訳ないですが、平日は難しそうです。週末なら時間を取れそうですが』 と、我ながら堅苦しい返信をした。 信号が青に変わり、アクセルを踏むと、小さなため息が出る。 仕事が詰まっていて休みや時間を取れないことなんて珍しいことではなかったのに、とてつもなく不条理に感じてしまうのは、やはり、彼女の……道野結月の存在があるからだ。 恋愛は、人を我儘にも弱くもさせる。 けれども、その変化に心地よさを感じながら、家路についた。          
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