番外編②

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ポタ、と髪を伝って滴が床に落ちた。 上半身裸のままの俺は、ハタ、と我に返ったらしい道野結月の固まった姿を見て、同じく固まる。 いや、先程から固まったままだが。 「しっ、失礼しましたっ!!」 バタンッと勢いよく閉まるドア。 次いで、パタパタと廊下を遠ざかっていく足音。 「……誕生日?」 呆気にとられたままだった俺は、ようやく呟く。 今日……何日だ……? ……あ。 「そうか」 忙しさにかまけて、自分の誕生日すら忘れていた。 そして、ようやく気付く。 彼女が平日なのに今日にこだわったことも、準備されていた手料理も。 ついでに、珍しく缶コーヒーをご馳走してくれた高迫にも。 ……にしても、なんで彼女が知っているんだ?    
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