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「はい。では、そのようにまとめて、書類を送らせていただきますので」
事務所で電話を切り、すぐにパソコンに向かう。
木曜日、夜9時半。
「まだ残んの? 吉川」
「あぁ、これを仕上げたら帰る」
「ふーん」
同じく残業していた高迫が、そう言って一度事務所を出てから、またすぐに戻ってきた。
「はい、これ、あげる」
「何だ?」
「コーヒー。微糖。
甘さ足りないかもしれないけど」
「……あ? あぁ、ありがとう」
ホットの缶コーヒーを手渡され、珍しいな、と思いながら礼を言うと、高迫はふっと笑って、お先、と言って帰って行った。
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