サンパウロにて

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「我が家は大家族でしたからね。6世帯が同居していましたから、食事の席はちょっとしたパーティーみたいだったんですよ。14人での食事が今は二人……。3ヶ月経ってもなかなか慣れないんです。」 そう、二人が旅に出て3ヶ月が経っていた。 「6世帯……。」 「14人……。」 その数に驚く三人。 「あ、だから賑やかな方が良いって言ってたんだ……。」 「ええ。だから今日はちょっと楽しいの。さ、食べて食べて。味の保障はしないけどね。」 楽しそうに笑うシルビアにつられ、みんなも笑って食事をする。 「シヴァ神さま、移動FLAGって言ってましたけど……それって?」 「シャスタで良いですよ。彼女はシルビアで。」 シヴァだのドゥルガーだの呼ばれていては何だかよそよそしい。 「じゃあ、シャスタさんとシルビアさん。このトレーラーで仕事してるんですか?」 「そうよ。本拠地からでは救いに行けない人がたくさんいたから。」 「それで二人旅を?」 「ええ。SSランクの私達なら実行可能ですからね。家族と離れるのは少し寂しいですけど、人々を救う為なら我慢できますし。貴女達も困った事があれば依頼して下さいね。」 二人がにっこりと微笑む。 若いのに、何だか大人びて見えた。 .
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