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――成田空港、俺達はロス行きの直行便に乗るため、ロビーでみんなとお別れをする。
「おじさん。本当にありがとうございました」
「ありがとうございました」
深々と頭を下げる空翔の横で、俺もペコリと頭を下げる。
「守本に宜しくな。お前達をあずかるのは二度とごめんだと、そう伝えてくれ」
おじさんはそう言い放つと、口角を引き上げニヤリと笑った。
「はい」
俺達もニヤリと笑う。
おじさんは口が悪くておっかないけど、この三ヶ月でおじさんの良さが少しだけわかった気がした。
「こら美希、お前はいつまで空翔にしがみついてるんだ。手荷物じゃないんだぞ!離れなさい!」
ていうか、やっぱりおじさんは大魔王だ。
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