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【海翔Side】
――翌日、俺達は玄関先で美紅さんとおばあちゃんとお別れをした。
「三ヶ月、お世話になりました」
「お弁当も飯も超うまかったっス。ありがとうございました」
「空君も海君も、いつでもまた来てね」
「はい」
美紅さんやおばあちゃんの優しい言葉に、空翔は瞳を潤ませている。
「仕事で空港に見送りに行けなくてごめんね。ロスに着いたら卓や遥に宜しく伝えてね」
「はい。お世話になりました」
身長の低い美紅さんが、背伸びして俺と空翔を抱き締めてくれた。
照れ臭くて、でも嬉しくて、俺の胸にも熱いものが込み上げる。
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