数式1

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「練習…?」 顔を上げると、先生はいつものあのイジワルな笑顔を浮かべていた。 ドキッとする私をじっと見つめながら、ゆっくりと手を伸ばして頬に触れ、優しく撫でる。 「…軽く口を閉じて、鼻で呼吸してみて」 …う、なんだか恥ずかしい。 先生がこんな近くにいるのに…。 頬が熱を持ち始め、顔が赤くなっていくのがわかる。 「…ほら、早く」 にっこり笑う先生に急かされ、仕方なく彼から目を逸らして鼻からすうっと空気を吸って吐く。 先生はクスッと笑って顔を傾けながら、 「…そのまま、息しててね」 言って、ゆっくりと私の唇に口づけた。 そっと触れるだけの優しいキスに、ぎゅっと体の力が入る。 「…息、続けて」 チュ、と音を立てて唇を離して囁くように言って、ゆっくり何度も唇を啄ばむようにキスを繰り返す。 …む、無理っ。 意識したら、余計にできない。 「…せん、せ、待っ…」 「…ダメ」 先生は唇を離すと、両手で私の頬を挟んで真っ直ぐに視線を合わせた。 甘やかな瞳が熱を帯びて、ゆらりと揺れる。 くらり、と目眩がした。 …せんせ、私…。 何も言えなくなった私に、彼はまたゆっくりと口づけた。
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