第1話

13/18
前へ
/18ページ
次へ
泣きながらいつの間にか寝てしまったようで 気がついたら朝になっていた 初めて経験する身体の痛みに ゆうべの事が夢ではない事がわかる のろのろと身体を起こし家の中の気配を探るが何も音がしない 「義兄さん……」 客間は綺麗に片付けられていて 数時間前に行われた情事の痕跡も一切ない 自分が望んだ事なのに 二度と此処へは来るなと自分が言ったのに それが現実になるとこんなに辛いなんて… 客間でうずくまり涙を流していたら車の音がして その後に玄関の引き戸が開く音がした 「晃二 どこだ?」 義兄さんが戻ってきた 義兄さんが…
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

198人が本棚に入れています
本棚に追加