第1話

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「ああ見つけた…どうしたんだ晃二 なぜ泣いてる?」 「義兄さん…帰ったんじゃ…」 義兄さんのたくましい胸に抱きしめられて 泣くなよと背中をぽんぽんとされた 「俺がやり逃げすると思ったのか 見損なうなよ」 にこにこしながら僕のおでこにキスしたりして妙に機嫌がよい 「義兄さん…なんで?」 僕はわけがわからず義兄さんの顔をぽかんと見上げた 「晃二…鈍いなお前… いくらなんでもこの俺が好きでもない男を抱けると思ってるのか…」 「え…じゃあ義兄さん…」 わずかな光りが僕の心を照らした 「毎年お盆に来ていたのは晃二に会いたかったからなんだよ 気づいてなかったのか」 義兄さんは僕のあごをつかみ 優しくあやすようにキスをしてくれた
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