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「晃二の姉さん…亜美と暮らしたのはたったの二ヶ月で…
ちょうど新規のレストランの立ち上げと重なって
家に帰るのは連日深夜になってからだった」
滝を見ながら話し出す義兄さんを見つめ
初めて聞く話しに耳をかたむけた
「忙しいのは今だけだからと新婚旅行も後回しにして
仕事を優先していたら
亜美は事故にあいあっけなく逝ってしまった
新婚らしい事を何一つ経験せずにだ」
自分を責めるようなその口調に僕は立ち上がり
義兄さんの腕をギュッと掴んだ
「やめてください義兄さん
姉は義兄さんと結婚するのを
とても喜んでいたんですよ」
忙しい人だけど私を大切にしてくれるのと
姉は僕に話して
僕は心の中で涙を流しながら
良い人と出会えて良かったねと姉に言っていたのだ
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