第1話

5/18
前へ
/18ページ
次へ
「晃二の姉さん…亜美と暮らしたのはたったの二ヶ月で… ちょうど新規のレストランの立ち上げと重なって 家に帰るのは連日深夜になってからだった」 滝を見ながら話し出す義兄さんを見つめ 初めて聞く話しに耳をかたむけた 「忙しいのは今だけだからと新婚旅行も後回しにして 仕事を優先していたら 亜美は事故にあいあっけなく逝ってしまった 新婚らしい事を何一つ経験せずにだ」 自分を責めるようなその口調に僕は立ち上がり 義兄さんの腕をギュッと掴んだ 「やめてください義兄さん 姉は義兄さんと結婚するのを とても喜んでいたんですよ」 忙しい人だけど私を大切にしてくれるのと 姉は僕に話して 僕は心の中で涙を流しながら 良い人と出会えて良かったねと姉に言っていたのだ
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

198人が本棚に入れています
本棚に追加