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「晃二…ありがとう…」
腕を掴んでた手に義兄さんが手を重ねて
ギュッと握り返してくれた
「義兄さん…」
「晃二の優しさに俺はどれだけ助けられたか
本当に感謝している」
義兄さんに急に頭を下げられて
慌ててやめて下さいとお願いした
今夜とんでもない事をやろうとしている僕は
義兄さんにそんな事をされる資格は無いと思ったから…
今はレストランチェーンの経営をしていて
シェフは引退したんだと言いながら
毎年田舎では手に入らない珍しい食材を持って来て
義兄さんは僕に料理を作ってくれる
「このローストビーフ柔らかくてとても美味しいですね」
義兄さんを見て感想を言うと
騙されたなと言って義兄さんはニコッと笑った
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