第1話

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「晃二…ありがとう…」 腕を掴んでた手に義兄さんが手を重ねて ギュッと握り返してくれた 「義兄さん…」 「晃二の優しさに俺はどれだけ助けられたか 本当に感謝している」 義兄さんに急に頭を下げられて 慌ててやめて下さいとお願いした 今夜とんでもない事をやろうとしている僕は 義兄さんにそんな事をされる資格は無いと思ったから… 今はレストランチェーンの経営をしていて シェフは引退したんだと言いながら 毎年田舎では手に入らない珍しい食材を持って来て 義兄さんは僕に料理を作ってくれる 「このローストビーフ柔らかくてとても美味しいですね」 義兄さんを見て感想を言うと 騙されたなと言って義兄さんはニコッと笑った
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