第1話

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「それは牛肉じゃないんだ…鹿肉なんだよ 柔らかくて旨いだろう 今度ジビエがメインのレストランをやってみたくて メニューを開発中なんだ」 「そうなんですか これ本当に美味しいですね お肉にかけてあるソースもさっぱりしていて 良く合ってると思います」 このサラダの味も見てみろとすすめられ ワインを飲みながら義兄さんの料理を楽しくいただいた 見た目とは違って下戸な義兄さんを客間に連れて行き 後片付けは僕がやりますと安心させて 義兄さんを寝かしつけた 後で起こす事になると思うけど… 台所で片付けを終えて 風呂に入り身体を念入りに清めた たった一度の逢瀬なのだから 義兄さんの中に良い思い出として残りたいと思うのは 贅沢な望みなのだろうか
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